あの時間


「ぼく、ぜったいにゆあちゃんのことわすれないから!」
「ゆあも!ぜったいわすれない!」

「「やくそくだよ!」」

果てしなく広がる空に響いた
幼い二人の約束

「じゃあげんきでね!」
「うん!げんきで!」


そして
幼い二人の影が
別々の方向へと歩き出した



「結愛!結愛!起きてよ!」

んっ
「うわっ!!」

目の前には紗奈の顔があった

「ちょっと!人の顔見てそんな驚かなくても!」
「ごめん!ごめん!」
「ほら購買行こ!お腹空いた!」
「え?購買?もう食べるの?」
「もう食べるの?ってお昼でしょ!」

お昼か…ってお昼!?

「え!?もうお昼!?」

時計を見ると1時をまわろうとしていた

「もう〜どんだけ寝てんの〜」
「自分でもびっくり」
「いい夢でも見てたわけ〜?」
「う、うん。まぁね」

購買は既に人で溢れていた
必要なものだけを買い教室へ戻る

「お腹すいた〜」
「ほんと!お腹すいた!」
「いやいや!結愛は寝てただけじゃん!」
「寝ててもお腹はすくの!」
「結愛だけでしょ〜」