君へのキモチ

キーンコーンカーンコーン…


始業のベルが鳴った。


次の授業は数学。


真田先生っていう、30代前半くらいに見える男の先生が担当。


この前、私と山本君を廊下に立たせた先生で、少し苦手なんだ…。


普段は静かで、何を考えているのかわからないような不思議な真田先生。


ただ、数学のことになると人が変わったように熱くなる。


だから、急に眠ってしまった私にあんなにも怒っていたんだ。


ただでさえ先生にマークされているんだから、まじめに受けなきゃっ。


小さくよしっ、とつぶやいて手でぐっと拳をつくった。


すると、再び隣からクスッという笑い声が聞こえた。


あ、また……笑われた?


でも山本君はいつも通りの、普通の横顔で



さっき聞こえた小さな笑い声は、私の空耳だったのかなぁ。


私はそのまま前に視線を戻した。


そのとき初めて……


私のほうをじっと見ている美玲ちゃん視線に気づいた。