君へのキモチ

たった一言だけど、心配してくれているのがわかって、心がふわっと暖かくなる。


優しいなぁ…


そう思っていたら、無意識のうちに山本君のほうを見てしまっていたみたいで。


「何?」


決して大きくはないけど、耳をすっと通り抜けるように入ってくる山本くんの声。


はっとすると、ぼやけてた視界がパッと明るくなって。


私の目の前には、こちらをじっと見ている山本君がいた。


ドキッ…ドキッ…と心臓が早鐘を打ち始めたけれど、それがなぜだかはよく分からない。


ただ、ビックリしただけ、だよね…


うん、きっとそうだよ。


いきなり山本君の顔がこっちを向くんだもん。


なぜか火照っている顔を見られたくなくて、山本君から顔をそらした。


すると、隣からくすっという笑い声が聞こえた気がした。


でも、山本くんを見ても何も言ってくれなくて、疑問だけが残って…


だから、私は気づかなかったんだ---


美玲ちゃんが悲しそうに山本君を見つめていたことに。



また気づかない間に、友達を傷つけていたことに……