すると優菜ちゃんが、今度は優しくぽんっと私の頭に手をのせてくれた。その手はお母さんの手に少し似ていて、好きだったりする。


「ま、いーんじゃない?ゆっくり考えれば。って、私がせかしたからか。ごめんね?」


ふふっ、やっぱり優しいなぁ、優菜ちゃんは。


何にも悪くないのにあやまってくれる


こんな優しい親友、心配させちゃダメだよね!


「優菜ちゃんっ大好きだぁ~!!」


私はガバッと優菜ちゃんに抱きついた。


「はいはい」


私の愛の言葉を軽く受けながす優菜ちゃん。


もうっ、照れ屋さんなんだか……


「照れてないからね」
 

えっ、まだ何も言ってないのに!と、透視能力っ、透視能力ですか!!


「優菜ちゃっ、……」


「はいはい、わかったから黙ろうね~」


優菜ちゃんは私をさえぎって耳を両手で押さえてしまう。


冷たいよ~、優菜ちゃん!


私は優菜ちゃんへの不満を心の中でこぼしつつ、しぶしぶ口を閉じた。





(芽瑠……絶対、透視能力とか考えてたでしょ。わかりやすすぎ)