君へのキモチ

翔太君を想いはじめたのは、自分でも驚くけど、2年前―――……



きっかけは、本当にささいなことだったな。


中学2年生のときの体育祭。


強いとは言えない私たちのクラスは、そのとき最下位がほぼ確定だというくらい、他のクラスと点差があった。


最後の種目のとき、みんながあきらめたような顔をしていた。


……翔太君を除いて。


『まだあと一つ残ってんじゃん!もう負け決定してんなら、楽しもーぜっ!怖いもんなしだろ!』


その言葉に、みんなすごく励まされたと思う。


少なくとも、私の心にはすごく響いてきたんだ。


私はそのとき、その瞬間、恋に落ちた。


……この人が好きだって、思ったんだ。