君へのキモチ

「なっ、……な、なっ」


男子の口からこぼれるのは意味をなさない言葉ばかり。


明らかに様子がおかしい男子に気づいたクラスメイトたちも、男子の指の指すほうにいる私たちにゆっくり視線を合わせて……





「「「あっ………、」」」





想像してたリアクションとは180°違う反応が返ってきて、拍子抜けしてしまった。


いろんな意味で、何でも盛り上がっちゃううちのクラスだから、もっと驚かれるかと思っていたんだけど…


皆けっこう冷静で…いや冷静?というよりも……



「うん、おめでとう」

「俺、まだ何も言ってねーけど…」

「なんとなく予想はしてた」

「勝手に予想してんなよ」


「………」


「………何でお前、すべてお見通しだぜっ!的な目してんの」


まじめ顔の男子たちの言葉をひらりと交わしていく山本君の顔は少しひきつっていて。


私も口角がぴくぴくするから、似たような顔をしているんだと思う。


こういう時って、からかわれないのも、それはそれでどんな顔すればいいかわかんなくて困ってしまう。


それにしても、女子はまだしも、男子までからかってこないなんて珍しいな。


もっとわーってなると思ってたんだ…けど……



そのとき、ある一つの答えが降ってきた。




思い出した……


このクラスの人たちは、優しい人たちだった———。