君へのキモチ

「いや、さ……やっぱりこれから離れるの嫌だな、って」


「…っ」


意外な本音が聞けて、驚いてしまう。


そんなこと……


「私も、……や、です」


離れたいわけない。その気持ちは、同じ…


「うん……ごめん」


ふわりと君の温もりに包まれる。


周りに人いたら、恥ずかしいのに……そんなことも言えなくなっちゃうくらい、今離れたくない、って思ってる。


山本君の肩越しにそっと見た限り、人影はいなくって、安心して顔を君の体操着に埋めた。


「うん……大丈夫」


寂しい、けど……


そっと顔を上げて、瞳に、君を映して言葉を紡ぐ。


「私ね、離れていても、気持ちが繋がっていれば大丈夫だと思う……んだ」


これは、強がりなんかじゃなくって本音。その証拠に君から目をそらすことなく笑っていられてる。


ふっと緩められた腕からゆっくりと離れて、山本君を見つめる。


「そう、だな。気持ちが繋がっていれば、か…」


気づいた時には繋がれていた手。そこには強くもあり、優しくもある力が込められていて。


同じ気持ちでいられているのだと、確信する。