君へのキモチ

「今のってさ、……嘘とかじゃねぇよな?」


「…っ」


小さく、でもしっかり頷くと、山本くんはそっか、と言って頭をかいた。


……もしかして困ってる?わたしの気持ち、重かったかな……?


不安が一気に胸のうちを支配する。


ただ確かなのは―――、



後悔はないということだ。


この一言を言ったら、本当にわたしの恋は終わりになってしまうと思う。そんなの嫌だ…けど。


言うんだ……言わなきゃ、山本くんの迷惑のままだから…っ。


ぎゅっと握りしめた拳。


この緊張感も、君が好きという気持ちがあるから。


……よしっ。


玉砕する心の準備はできた。


さっきから回りくどく色々考えていたけれど、やっぱりこの一言にかけよう……


「きちんと、きっぱりフラれます……」


視線を持ち上げると、あからさまにん?という表情をしている山本君。


そんな山本君に視線を向けたまま、震える声を抑えて言った。




「きちんと、あきらめる……ようにど、努力するので



ちゃんと……ふ、ふってくださ…い」


ぎゅっと目をつぶり、これから言われるであろうごめん、という言葉を待つ。


しかし、どんなに待ってもその言葉は発せられなくて、私は恐る恐る顔をあげた。


次の瞬間。予想外の温もりが予想外の言葉とともにやってきて、再び私の涙腺を切った。