君へのキモチ

「わ、私……活躍するどころか、迷惑かけちゃったの」


……な、なんて励ませばいいのかな、こういう時。観てなかったから適当なこと言えないっ。


本気で落ち込んでいる美玲ちゃんをなんとか励まそうと、言葉を探していると、そのとき。


そんな私の頑張りを打ち砕くような、笑い声が隣から聞こえた。


空気というものを全く読もうとしないこの人……優菜ちゃん。


「ふっ、はは。そういえばこけてたもんねー!あれはひやっとしたぁ。ま、ドンマイ!」


え、美玲ちゃんこけてたのっ?


ちらりと視線だけ動かすと、うつむき気味の美玲ちゃんと運悪く目が合ってしまった。


私の視線を責めと感じたのか。


「うっ…うぅ……」


美玲ちゃんはすっかり涙目に。


むっ…いい言葉が思いつかない。何もフォローしてあげられない私……本当に情けないです。


「えー、でも楽しかったならいいじゃーん?」


先ほど同様、何のためらいもなく発せられたであろう優菜ちゃんの言葉に、私と美玲ちゃんは同時に顔を上げる。


当の優菜ちゃんはというと、別にドヤ顔をするでもなく至って普通の表情。つまり、今のは無意識のうちに出た言葉。


そういうフォローが自然と出てきちゃう優菜ちゃんはやっぱりかっこいいと思ってしまう。


「そ、そうだねっ!うん、楽しかったからいいよね?」


うんうん、と納得しながら笑顔を見せる美玲ちゃんに、私もつられて笑顔になる。


……うん、やっぱり私たちはこうだよね……


優菜ちゃんへの嫉妬心が0になったわけじゃないけれど。


それでも今、私は笑顔でいれてるし、3人でいるのがすごく心地いいんだ。


よし、とりあえず気持ちの整理はついた、っと。


ここからは、本気でクラスを優勝に導くため、応援しますっ。


「さーさっ、応援するよー?いけーっ、我らがAぐ、?」


あれ、テントの中が一気に冷めてった気が……もしかして、私が原因だったりする?


首をひねっている私を見るクラスの皆の目、なんだか冷たい気がするんですけれども……