君へのキモチ

肩で息をしながら立ち止まる。目線の先には…二人の姿。


優菜ちゃんを校舎裏に呼び出すなんて、どうしたんだろう?


そっと木の陰に身をひそめる。


男女関係なく誰とでもフレンドリーに話せる優菜ちゃんだけど、山本君との接点はあまりなく、二人が話すことは滅多になかった。


わざわざ呼び出すってことは、他の人には聞かれたくない話があるってことだよね……


なんだか…胸がもやもやする……


こんな時だからこそ、山本君が一番に何かを報告したり相談したりする相手が私だったらいいのにって、思っちゃう。


もしかして…優菜ちゃんに嫉妬してる…?


………だ、ダメダメっ。


そんな考えを振り払うように、瞬きを繰り返して焦点を合わす。


二人の会話はここからじゃ聞こえないけど、表情なら見えた。


向かい合う二人はどこか緊張しているように見える。


口を開いた山本君。何かを優菜ちゃんに言ったみたいだ。


次の瞬間———


「ぶはっ……なぁにそれーっ!!」


優菜ちゃんの笑い声が私のほうまで聞こえてくる。


二人の間は楽しそうな空気に変わっていて。


私はそれを見て、呆然と突っ立っていた。