君へのキモチ

「いや、王子ってなに……」


「ってか山本、ほんとナイスタイミングだよな~」


えっ、じゃあ私が幻覚だと思っていたのは本物の山本君だったわけで…?ま、まさか聞かれてない、よね……




──『や、だ……っ。置いてかな、いでっ』




「~っ…」

恥ずかしさで赤くなった顔を隠すようにばっと布団をかぶる。


「め、芽瑠ちゃんっ!?急にどうし、」

「ふふっ、美玲!大丈夫だから」


布団越しに優菜ちゃんが美玲ちゃんに何か言っているのが聞こえた。


「じゃ、お大事にねー」


その言葉を皮切りに保健室はしーん……みんな帰ったみたいだ。


「よしっ……明日こそみんなにばれないように練習し、」


「お前バカじゃねーの?」

「……へっ?」


間抜けな声が出てしまい、慌てて口もとをおさえる。


その声は……


「山本、くん?」