どこに行っちゃうの?
私達、なんで一緒にいられないのかな?
もう一度…手を握ってほしいよ……
あなたが、どんどん遠ざかっていく——
遠くに山本君の背中が見えた気がした。
ついに幻覚?私、しっかりしなきゃなのに……
焦点が定まらない瞳からは涙がこぼれていたらしい。
頬にひんやりとしたものが伝った。
私は腕に力を込めて、君の背中に手を伸ばした。
でも……届くはずなんてない。だって山本君の背中は、ただの幻覚なのだから……
「や、だ………っ。置いてかな、いでっ」
ふっとつぶやいたとき、あなたの背中が振り向いた……気がした……
「はっ……!?ちょ、日向っ!!」

