君へのキモチ

「なに落ち込んでるの?まだ本番じゃないし、これから練習すれば勝てるわよ!」


安藤さんの力強い言葉に、クラスメイト達は顔を上げていく。


「やっ、山本君!お、お疲れさま…っ」

「一哉、お疲れ。最後まで走ってくれて、ありがとな」


私や長瀬君に続いて、クラスのみんなも明るさを取り戻し、山本君を囲んだ。


みんなの真ん中で悔しそうな表情を浮かべている山本君を見て、私は決心をした。


みんなに迷惑をかけないように、もっと練習しなきゃ…


山本君の最初で最後の体育祭は絶対笑顔で終えたいから。


最後の種目であるクラス対抗リレーは、絶対に負けられない。


明日……ううん、今日の放課後からグラウンドで走りこもう。


今回ばかりは、優菜ちゃんと美玲ちゃんにも頼らない。だから、絶対に二人にバレないようにし…


「芽瑠?なに決心したような顔してんの?」

「放課後一人で練習ー……とかやめてね?」


「……いやいやっ!そんなこと…ないよ?絶対ないよ?断じてないからぁぁぁあああ」


……これで、私が放課後一人で練習するなんて誰も思わないよね……ね?