君へのキモチ

次の日———


うーん……この飴、長瀬君になんて言って渡せばいいかな……?


渡すときに言う言葉を考えていると、教室のドアが開いて…


「おはよ、日向」


長瀬君はドア付近にいた私に近づいてきた。


私は手の中の飴をぎゅうっと握りしめ。


「お、おおおっ、おはよっ」


長瀬君は私の顔を見てクスッと笑ったけど、今の私にはツッコむ余裕なんてなかった。


「あ、あ、あのっ!こ、これ…」


早口にまくしたてると、長瀬君にのど飴をバッと差し出した。


「のど飴?」


長瀬君の声にコクコクとうなずく。


「もしかして、昨日のどの調子が……って話してたから?」

「はい…」


私は顔を上げ、少し照れ笑いを浮かべながら答えた。


長瀬君はそっかと笑顔でつぶやくと、


「もらっとく。さんきゅ」


と言って、私の頭をぽんぽんっとすると自分の席のほうに行った。


自己満足でかもしれないけど、人のために何かできたことがうれしくて、笑みがこぼれる。


少しでも役に立ててたらいいなぁ。