君へのキモチ

「……そろそろ暗くなってしまうわね。おしゃべりに付き合ってくれてありがとうねぇ。そうだわ、これをあげる」


おばあちゃんは手に持っていた手さげの中から何かを取り出して、私の手の上にのせた。


「え……っと、のど飴?」


私は手の上にのっているそれをじっと見つめた。


「そののど飴はね?元気が出る飴なのよ」


おばあちゃんは楽しそうに笑いながら言った。


……元気が、出る?


頭の中に浮かんだ、長瀬君の顔。


のど、調子悪いみたいだし……この飴、明日あげようかな?


私は飴を見て、微笑んだ。


…これで、少しは長瀬君の役に立てるかな。


私はお礼を言って、おばあちゃんと別れた。


おばあちゃんとの温かい時間のおかげで、あとちょっとの家までの足取りは軽くなっていた。