君へのキモチ

下校時刻ギリギリの校舎内はすごく静かで、まさかまだ生徒がいるとは思ってなかったから、下駄箱のところで人影を見つけたときは驚いた。


もう暗いし、女の子だったら一緒に帰らせてもらおうかな、なんて考えながら近づいいていく。



「えっ…な、んで……」


驚きすぎて声が掠れた。


目の前にいる人物は壁からゆっくり体を離すと、私から目をそらして言った。


「さっき神谷先生に、暗いから送ってけって言われたから……しょうがなく」


「か、神谷先生…?」


私は言われた言葉をかみ砕くように瞬きを繰り返した。


「はぁ…とにかく、……送る」


「あっ、はい……って、えぇぇ!?」


ぶっきらぼうに言われて、ようやく理解できたけれど、今度は頭がショートしそうになる。


「うるさい」


す、すいません…。


怒ってるかなと思って、彼の顔をそーっとのぞいてみて、私は息をのんだ。



……勘違いだったらごめんなさい。


私には、山本君が楽しそうな表情を浮かべているように見えてしまいました。