君へのキモチ

そのとき、
教室のドアがガラっと開いて先生が顔をだした。


「あ、先生……」

「お前らなぁ……ちゃんと反省したか?」


先生はさっきほどは怒ってないけれど、
やっぱりこわい顔をして言った。


「はい、すみませんでしたっ!!」


私はいきおいよく頭をさげた。


「よし……山本は?」


先生は私にむかってうなずくと、今度は山本君を見た。


「はい、ものすごぉーく反省しました」


山本君がそう言うと、先生は満足そうに、そうかそうか……と言いながら職員室へ戻っていった。


先生が見えなくなると、山本君は


「……教師って単純」


とつぶやいた。


「山本君……さっき言ってたことって…」


「ん?ウソだよ?ってか俺があんなこと言うようなまじめだと思う?」


うん、ですよね…。


私は苦笑いしながら、教室へ戻った。