君へのキモチ

「おっ、君たちが1年A組の体育祭実行委員かな?」

「あっ、はい!そうですっ」


私は爽やかに笑う先生に答えた。


「俺は神谷圭太な?実行委員会の担当だから、よろしく!」


私のクラスでは、ちょっとした有名人となっている神谷先生は24歳、独身。爽やかな笑顔とルックスが人気の先生……らしい。


二年生の担任の先生だから、私は話したことがなかったんだ。


先生は手に持っている名簿に視線を落として言った。


「えーと、山本君と…日向ちゃん?」

「えっ、あのっ、ちゃんとかいらない、ですっ…!」


くすぐったい響きにもごもご言っていると、神谷先生はぷっと吹き出した。


「ははっ!顔真っ赤!」


「~っ!」


うぅ…恥ずかしすぎるっ。


神谷先生は、私に顔を向けて言った。


「あ~、こんなに笑ったの久しぶりかも」


そのとき気が付いた。


神谷先生の笑ってる顔…山本君が笑っている顔に少し似てる?


この頃は全然笑わない山本君。前みたいな笑顔が見たいな…


そんなことをぼーっと考えていた私は、山本君の表情に気が付かなかった。