君へのキモチ

山本君はふと足を止めると、こちらを振り向いた。


「そんな嘘つかなくていいよ」


山本君はひどく冷たい瞳をしていた。


やっぱり、さっき長瀬君に抱きしめられていたから?でもっ、それは誤解で……!


私は目に涙をためながら弁解した。


「嘘じゃない、です……本当に私、山本君のこと待ってて……」


「もう、いいから。俺には関係ないことだし」


「そんなに……私の気持ち、って…迷惑……っ?」


声が震える。


覚悟はしてたけど、やっぱり心が破けてしまいそう。


山本君は少し間を置いた。


だから、少しだけ…期待しちゃったよ……。




「言わないとわかんない?」


ぐっと唇をかむ。


やだよ……聞いたのは自分だけど、耳をふさいでしまいたい…っ。







「……迷惑」


山本君は表情を変えずに言うと、かばんをつかんで教室を出て行こうとした。


長瀬君に何かつぶやいてたけど……私には聞く資格なんてない。