君へのキモチ

「コーヒーを一つ」


長瀬君は店員さんに慣れたように注文した。


「はい、かしこまりました。以上でよろしかったですか?」


店員さんは長瀬君に微笑みかけた。


長瀬君は私のほうを向くと、おごる…と言った。


え、頼んでいいってこと?


私はおずおずと言った。


「えと…じゃあ、オレンジジュースを一つ、お願いしますっ」


店員さんは私たちに頭を下げると、奥のほうに行った。


私はちらりと向かいの長瀬君の顔を見た。


長瀬君はぼーっと窓の外を見ていたけれど、私の視線に気づき首をかたむけた。


「長瀬君、ここ来たことあるの?」


なんとか話題を出すと、長瀬君はあぁと言った。


「ん、部活仲間と」


す、すごいっ。大人だなぁ…


私は顔に出てしまっていたのか、長瀬君は小さく笑った。


「目、輝いてるけど?」


私もえへへっと笑った。