君へのキモチ

私達はりんご飴の屋台へ向かった。


手はつないだまま……


「あの、りんご飴ひとつください」

「はいはい、ひとつねー」


屋台のおばあちゃんは私たちを見て、優しく笑った。


「カップルかい?お幸せにねぇ」

「えっ」

「ふふっ、可愛い彼女じゃないの~」

おばあちゃんは口をパクパクさせている私を見てクスッと笑った。


でもっ、山本君は好きな人がいるから……っ。


「カップルじゃな、」

「ありがとうございます」


否定しようとする私をさえぎって、山本君はりんご飴を受けとった。


そして私の手を強く引いてそこを離れた。


山本君、カップルって言われて否定しないんだ……。


胸のドキドキは収まるどころか、大きくなっていっている。


……っていうか、山本君どこに向かっているんだろう?


山本君は、ほとんど人が通らないようなところで止まった。


なんだか山本くんが怒っている気がしてならなかった。


でも理由が分からなくて、どうすればいいかもわからなくて……


「うっ………や、まもとくっ……」


「っ、日向!?」