君へのキモチ

「わぁっ……人、多いですねっ」


私はふと、入り口付近のりんご飴屋さんが気になって山本君のもとを離れてしまった。


「って……おいっ!」


山本君は、ふらふらしかけていた私の手をつかんだ。


「……っ!」


手から伝わってくる熱から、山本君に手を握られていると気づいて、ぼっと顔を赤くなった。


「あのっ、手……」


手は離されるどころか、さらに強く握られて。


山本君は、赤くなる私に真顔で言った。


「離したらお前絶対迷子になるだろ」


「うっ……」


反論できませんっ……


私は少し肩を落とした。


「りんご飴、食いたいんだろ?買ってやるよ」


……山本君の言葉で一喜一憂してる私って、単純かな?


「ありがとうございますっ!」


きっとそうだ。


だって今、すごく笑顔だからっ……。