「………私の…意気地なしーっ」


スマホを片手に、ベットにばふっと倒れ込む。


あの練習試合から3日後……


なかなか勇気が出なくて、美玲ちゃんにも山本君にも連絡できずにいた。


怖いんだ。真実を知るのが……傷つくのが……。


私って、弱い人間だ。


「はぁ……」


今日何度目かのため息がこぼれる。


そのとき———


ピロリンッ!


スマホの着メロが鳴った。


私は固まった。


もし、美玲ちゃんとか山本君だったら……


そう考えるとパニックになって、名前も見ずに通話ボタンを押してしまった。


「もっ、もしもし…?」


恐る恐るスマホを耳にあてると、久しぶりに聞く親友の声がした。


「あっ、芽瑠ー?やほ~」


「ゆっ、優菜ちゃん~!」