君へのキモチ

そうして数十分が経過したとき、足音が聞こえた。


「芽瑠ちゃん、人来るよっ」


耳元で美玲ちゃんが必死な声を出した。


私はあまり力が入らない体でゆっくり立ち上がると、ごしごしと目をこすった。


足音は、私たちの前で止まった。


「長瀬君?」


美玲ちゃんの声が聞こえた。


山本君じゃなかったんだ……


私はぼーっとした頭でそんなことを考えていた。


「日向」


長瀬君に名前を呼ばれて、初めて私は意識をはっきりさせた。


「大丈夫か?」


私の視界がはっきりとしたとき、私の顔のすぐ近くに長瀬君の顔があった。


「わっ……!」


私は思わず後ずさった。


うわぁ~……びっくりした。