君へのキモチ

「あ、始まったね」


「う、うんっ」


あれからしばらくして、何事もなかったような様子で美玲ちゃんは帰ってきた。


私は暗い雰囲気になることが怖くて、何も聞けなかった。


そうして今、グラウンドを見ながら二人で応援している。


美玲ちゃんは興味津々に見ているけれど、私はちょっと気が重かった。


だって、もし山本君を見てしまったら……


きっと気づいてしまう。自分の気持ちの変化に……


「あっ、始まったっ!」


美玲ちゃんの声に少しだけ顔を上げた。


それから私は、試合中山本君の姿を探しては目をそらし、探してはそらす……を繰り返していた。


そうして、ようやく試合が終わった。