君へのキモチ

監督さんは私の顔を見ると、またぷっと吹き出した。


首をかしげると、監督さんは少し灰色がかった瞳をいたずらっぽく光らせた。


そして、一哉がなぁ……つぶやいた。


「ありがとう、応援に来てくれて。私はうちのチームの監督をしている茂木だよ。楽しんでってくれ」


茂木監督に言われてふと、保冷バッグの中身を思い出す。


「あのっ、迷惑だったらごめんなさいっ。ゼリーの差し入れ…もしよかったら皆さんで食べてください」


「迷惑なんか、とんでもない。ありがたくいただくよ」


茂木監督は優しく笑ってお礼を言ってくれた。


そして応援よろしく、と言うと部員のほうへ行ってしまった。


「長瀬君、頑張ってっ!」


監督に続いて歩いていこうとした長瀬君を呼び止めると、両手でガッツポーズを作って見せた。


「ん、行ってくる」


私は長瀬君を見送ってから、グラウンドに近いところに移動した。