君へのキモチ

その声って……でも、なんであなたが?





「な、がせ……君?」


私の腕をつかんでいる人を見上げると、そこには怖い顔でお兄さんたちをにらんでいる長瀬君がいた。


「ちっ!」


お兄さんたちは舌打ちをすると、ぞろぞろと行ってしまった。


な、何?なんだったんだろう…?


「はぁ……」


頭の方で大きなため息をつかれた。


もう一度顔をあげると、目を細めて睨むような視線を送られていることに気づく。


「なんで知らないやつらについて行こうとするんだよ!」

「えと、その…道が分かんなく、て……」


なんだか長瀬君が怖く感じた。


ぎゅっと目をつぶると、つかまれていた手が離された。


「っていうか、学校で迷うな」


さっきよりも少し柔らかい声に安心して、私はへへっと笑った。


「っ」


すると、長瀬君がそっぽを向いた。


つまり顔を思いっきりそらされてしまった。


「やっぱり怒ってる…?」


「別に…試合始まるし、戻るぞ」


「はいっ」


私は大人しく長瀬君の後ろを着いていった。