君へのキモチ

「全っっ………っ然やってねぇじゃねーか!」


山本君が怒るのも無理はない。


書かれているのは意味不明な落書きと、途中で寝たことを示すミミズ文字。


「はぁ、全部わかんねーの?」


あきれたように言われてしまい、言い訳すら出てこない。


「はぁ…、想像以上だな」


山本君は、本日何度目かの大きなため息をついて、立ち上がった。


えぇっ!まさか、帰っちゃう!?


私は山本君を、帰らず教えてくださいの意味を込めて見つめた。


彼はそんな私の視線など気にも留めない様子で私のほうに歩いてきて、私の隣の椅子を引いた。


帰るんじゃないんだ。よかった…


山本君は私の隣に座ると、ワークをじっと見た。


わ…すごく真剣な顔。

……かっこいいな



……ん?私、今なんて思った…?


ぼーっとしていると山本君がこちらを向いた。


「今から説明するから。ちゃんと聞いてろよ」


はっ…!集中、集中!


「はいっ!」


私は心の中で自分に喝を入れると、山本君の説明に耳をかたむけた。