「片倉が入院したってよ」
というニュースが社内を駆け巡ったのはそれから間もなくのことだった。
病院を聞き出して、次の休みを待ってお見舞いにやって来た。
守衛室で病棟を教えてもらい、ナースセンターで病室を聞いた。
6人部屋の角のカーテンの前で声をかけた。
「どうぞ」
と彼の意外にも元気そうな返事があった。