「良平先輩、ドウゾ♪」
連れてこられた藤真由美の家は、俺の予想を裏切った。
「へぇ、一人暮らしなんだね」
高級タワーマンションの一室が藤真由美の城らしい。
違和感が、ある。
いくらセキュリティが万全だからといって財閥の令嬢が一人暮らしか。
藤財閥について調べてみる必要がありそうだな。
何か突破口がみつかるかもしれない。
「ウフフ♪だから、何をしても平気なんデスヨ?」
パサリ
目の前で制服に手をかける藤真由美。
ワイシャツのボタンを一個ずつ外していく。
「・・・自分を安売りするものじゃないよ」
床に落ちているブレザーを拾って藤真由美にかけた。
彼女をこうさせるのはいったい何なのか、探る必要があるね。
「あたしの言うことを聞けないっていうんデスカ・・?」
「君の要求には従うけど、君を傷つける要求には従えない。俺はこれから予定があるから帰るよ」
「あたしはっっっ!良平先輩だけを想って・・・今まで生きてきたんデス!だから・・・」
「なら、尚更だよ。少しは冷静に考えた方がいい。自分のことを愛してない男に抱かれたいと本気で思うのか?」
「・・・ッ」
「ちぃを傷つけた君を俺はずっと許せないよ。だけどね、君を傷つけたいわけでもない」
俺の言葉に何も言わなくなった彼女はペタリと床に座り込んだ。
帰ろうとする俺を追ってくることもしなかった。


