溺れ愛




結城くんに頭をワシャワシャされてされるがままの私。


放してくれる気配もないので、諦めました。



グイッ



後ろに引き寄せられた・・・。



「ちぃ、少しは抵抗しないとダメでしょ?ボサボサになってるよ」



あれ?


さっきまで自分の席に座っていたはずの良平くんがいつの間にか立ち上がっていて、弥生ちゃんの方を向いて座っていた私の真後ろに立っていた。



「良平くんっ」



ひっくり返りそうになりながら、良平くんを見上げる。


さっきまでギャルちゃんたちに囲まれてたから・・・こっちに来てくれて嬉しいなぁ、って思っちゃう。



「そんなにニコニコしてもダメだよ、ちぃ。直すの俺なんだから」

「ごめんなさい・・・」



そうだよね、せっかく良平くんが編み込んだりとかしてくれてるのにぃ!!


反省です・・・。




「真人が同じ班なら、俺もいないとだね」

「へっ?」

「ちぃの髪、直せるの俺しかいないでしょ?」



嘘!?



「い、いいいいのですか!?」



嬉しすぎて思わず立ち上がってしまった・・・。



「それとも・・・俺と一緒じゃイヤなの?」



私の髪を一房つんで、こっちを見る良平くん。


ふにゃああああ!!


ど、ドキドキするよ~・・。