溺れ愛




良平くんと一緒に家へと帰って、良平くんはヨウくんの部屋に。


私は自分の部屋へと戻った。


ベッドに腰掛けてなんとなく考えたのは武くんのこと。


明日、検査だから来なくて良いと言われたけど・・・本当にいいのかな。


ご家族の人が誰も来ないなら、明日はずっとひとりってことだよね?


武くんは・・・寂しくないのかな。



ヴーヴーヴー



ポケットにしまっていた携帯電話が揺れた。


メール?にしては長いから電話かなぁ。



「もしもし、高木です」



画面も確認せずにそのまま電話を出たら



「死ね」



それだけ言われて電話は切れてしまった。


女の人の、声だった。


着信履歴を慌てて確認したけれど、非通知だったです。


誰だろう・・・。


手紙のことといい、この電話といい。


確実に何かが起きている気がする。


私が、気にしなければいいんだよ、ね?


暫く携帯の画面とにらめっこしていると、また着信がかかってきた。



「武くんだ」



今度は非通知じゃなくて画面に相馬武とうつっていた。


こんな時間に電話をかけてくるなんて・・・というか、電話をかけてくることじたいが珍しくて少しびっくりです。


でも何かあったのかも!?



「もしもし!!武くん!?」

「そーだけど、声でけぇな千愛」

「電話なんて・・・どうかしたの?」

「いーや・・・。声聞きたくなっただけだ」



え?



「えと、あの・・」

「もう満足。じゃーな」

「ちょっと待って!!たけ・・」



たったこれだけの会話で通話終了。


三十秒にも満たない、会話。