溺れ愛




「千愛!おはよ~!ついでに竹下も」

「弥生ちゃんだ!おはよう」



学校につくと、中学生の頃から仲の良い友達の弥生ちゃんがいた。



「俺はついでなの?残念だなぁ」

「あーあー、出た出た。胡散臭い笑顔ね相変わらず~」

「水原の毒舌も相変わらずみたいだね」



学校で王子様のような扱いを受けている良平くんに対して唯一毒を吐きまくる女の子。


一応、仲良し?なのかなぁ?



「今年も同じクラスよ、千愛」

「そうなの!?嬉しい~!」

「ちぃと水原って本当に仲良しだね。妬けちゃうなぁ」



抱き合う私と弥生ちゃんの横で見守っている良平くん。


弥生ちゃんと同じクラスなのはすっごく嬉しい!


一番気が楽で、一番仲良しだもん。


私が良平くんを好きなのを自分から話したのは弥生ちゃんだけ。


って、良平くんは!?


同じクラスじゃないのかな・・・。



「あっ!良平~!うちら今年から一緒のクラスだよぉ~。よろしくねッッ」

「ああ、山田と山口も一緒?よろしくね」



あ・・・。


弥生ちゃんと喜んでる間に良平くんにギャルちゃんが絡んでる・・・。


良平くんの、腕に抱き着かないで。


お願い。


もやもやしちゃうよ、私。