溺れ愛



「ちーあー!!あんたって子は!!どーしていっつもいっつもいっつもいっつも、走って逃げちゃうのよ!!」



休憩室について弥生ちゃんに肩を激しく揺さぶられる。


目、目が回るです~・・!



「千愛が辛いのも分かってるつもりよ!?いつだってあたしは待ってんのよ、あんたがあたしに頼って来るのを!辛いなら辛いって言いなさい!悲しいなら悲しいって言いなさい!あんたを独りになんかしないんだから!」



弥生ちゃんが・・・怒ってるのは、私が何も言わないでどっかに行ったことじゃなくて。


弥生ちゃんに頼らなかったこと・・・。



「ごめんなさい・・・」



いっつもいっつも、私は自分のことばっかりだった。


この前だって、良平くんが女の子とキスしてるシーンをみて逃げ出してそのまま帰らなかった。


弥生ちゃんに心配かけてばかりだね、私。



「全く、千愛にはあたしがいるんだから!胸が苦しくなったらあたしのとこきなさいよ!親友だと思ってたのはあたしだけなわけ!?ムカつく!千愛!」



腕を組んでそっぽをむいちゃった弥生ちゃん。


弥生ちゃんはいっつもクールな対応をするのに、私にはこんなふうに熱くなってくれる。


こんなに大切にしてくれてるのに・・・。


ごめんね、弥生ちゃん。




「弥生ちゃん、大好き」




ぎゅっと弥生ちゃんに抱き着けば



「ふん。あたしだって千愛が大好きよ?まったくあんたって子はやっぱりめちゃくちゃカワイイわ!竹下がダメでもあたしが養ってあげるわ!!!」



倍の力で抱きしめ返してくれた。


大好きに込めた思いを、弥生ちゃんはちゃんと受け取ってくれる。


私にはこんなに力強い味方がいるんだよね。


もう一人で傷ついて逃げ出したりしないよ、頑張るです!