溺れ愛




良平くんを見つめながら、なんとなく気分が落ちてしまう。


今まで一緒に歩んできた。


幼馴染だから、ほかの人よりもずっと長い時間を一緒に過ごしてきたの。


もしかしたら・・家族よりも一緒にいる時間は長いかもしれない。


だけど、この先は?


良平くんが・・・夫婦になりたいと思う子のもの・・・。



「ちぃ?どうしたの?」



あっ・・。


何考えてたんだろう、私。



「なんでも、ないです・・・」

「・・・そう?」



良平くんの静かな笑み。


気分が落ち込んだ時ですら、そのカッコ良さに私の心は動かされてしまうの。




「今日、クラス替えだね」

「うん。良平くんと一緒かなぁ?」




私が朝ごはんを食べているときに良平くんは後ろにたって、髪をかわいくしてくれる。


これも、小学校から毎朝のこと。


いつの日か、こうして私に触れてくれることはなくなっちゃうのかな。


寂しい・・・。



「ちぃと一緒なら、嬉しいよ」

「私も!良平くんと一緒がいい・・・」



だって、好きだもん。


良平くんのこと大好きだもん・・・。