溺れ愛




どんなに走っても、頭の中から離れてくれない・・・。


女の子の手が良平くんの肩に置かれていて・・・二人の影が重なってた。


良平くんの後姿しかみえなかったけど、キスしてるようにしか見えなくて。


この光景をどこかに置き去りにしたいのに。



「きゃあっ!!」



痛い・・・派手に転んじゃった・・・。


もう、嫌だ。



「?」




視界の端でアスファルトの色が変わり始めた。



ザアアアアアアァァァ



一気に降り注ぐ雨。


・・・今朝は晴れてたのになぁ。


空も。


私の気持ちも。


視界が覆われてしまうほどの豪雨に、私は立ち上がることすら出来なくて。


擦りむいた膝から流れ出る赤い雫を眺めるだけ。


心が、なくなっちゃえばいいのに。


・・・・やっぱり、嫌だ。


私は、良平くんのそばにいたいよ・・・。


胸が痛くて、今にも張り裂けてしまいそうなのに。


それでも私は・・・良平くんに会いたいって思っちゃってるもん。


こんなに好きになれるのは、きっと・・・この先も良平くん以外にいないって言いきれるから。