溺れ愛




「ち、ちちちち、ちゅ、ちゅーってこんなに…す、すごいものです…??」




茹で蛸みたいなちぃ。


プシューって音が聞こえてきそうだね。




「すごいって、どんな風に??」




意地悪だって分かってて言った。


いちいち反応が可愛すぎるんだよね、ちぃって。




「な、なななななんでもないですッッ!!」




恥ずかしいのを隠すみたいに、俺の首に顔を埋めるちぃ。


ははっ。本当にたまんないね。




「これくらいで根をあげてもらっちゃ困るなぁ??」

「へ?」

「だって、俺たち恋人でしょ??もっとすごいことするんだよ?」



にこり。


なーんちゃって。


イジメすぎかな??



「が、がんばる…!!です…!」




まさかの返事。


一生懸命、応えようとしてくれてる。


ありがと、ちぃ。




「あ、そうだ」




これ以上いじめたら可哀想だから、別の話。




「ちぃ、病院はどうしたの??ていうか、ギプスなのに杖もつかずにきて大丈夫??」


「あのね、昨日、武くんに会いに来たでしょ??それでね、良平くんが帰って、すぐに武くんがあれを渡してくれたの。とにかく早く聴けって…」


「うん」


「それでいてもたってもいられなくて、無理いって1日早く退院させてもらったです…早く良平くんの元に戻って、一緒に頑張らなきゃって思ったの。それで、家に帰ったら、良平くんがうちに寝泊まりしてるって聞いて…はやく会いたくて杖も忘れ飛び出ちゃって…」




一生懸命話すちぃが可愛くて、相槌うつのが精一杯だ。




「うん」


「良平くんと一緒にいたいから、だから一緒に頑張らせて…」


「ありがと、ちぃ。今回は、ちぃにこれ以上危害加えられたくなくて俺が勝手に行動したんだ。だけど、彼女、藤真由美にさっき会ってきた。ちゃんと話ができたから、彼女ががちぃに危害加えることはもうないと思う。だから、これからは一緒に頑張ろうね。もうちぃを置いてけぼりにしないよ」


「良平くん…」


「だけど、まだ全部が解決したわけじゃなくてね…。藤真由美と俺が婚約する流れになってる」


「え!?」


「安心して、ちゃんと手立てはあるから。それに、ちぃは、俺を渡したりしないでしょ??」


「もちろんだよ…!」


「ちぃ、お願い。俺を守って??」




数日後の、記者会見でね。