溺れ愛



「りょ、へ…くんッ!!あいた、会いたかった…よぅグ…ス」



会いたくて、会いたくて、会いたくて仕方なかった。



「ちぃ、泣かないで」



泣きながら俺を抱き締めるちぃ。


欲しくてたまらなかった、温もり。


胸が痛いくらいに熱くなる。



「ぜ、ぜんぶ聞いたの…。りょ、へくんごめんね…全部良平くんに頑張らせて、ごめんね…。ずっと守ってくれてたのに大嫌いなんて言ってごめんなさい…」



この、涙の訳は…。


聴いたみたいだね、ボイスレコーダー。




「こっち、おいで。後ろからじゃなくて、前から抱き締めさせて」




なんでちぃがここにいるんだろ、とか。


病院はどうしたの、とか。


思うことはたくさんあるけど…それよりも今は、ちぃをこの腕に抱き締めたい。


ちぃの存在を確認したい。




「いっぱい泣かせてごめんね、ちぃ」




目の前にいる、ちぃの頬に触れた。




「たくさん傷つけた…それでも、俺の腕に戻ってきてくれる??」




ちぃの大きな瞳から溢れる涙を親指で拭う。


ちぃは揺れる瞳をとじて、二度頷いた。




「もう、誰にも傷つけさせない」




引き寄せて抱き締める。





「遅くなってごめんね、ちぃ」




背中に回された腕が愛しくて。


ちぃの華奢な体を、壊してしまいそうなくらいキツく抱き締めた。



やっと、触れられた。


やっと、戻れた。


ちぃのところに。