頭をさげる、藤真由美。
「謝るべきなのは、俺だ。子供だったとはいえ、君に期待を持たせるようなことをした。本当に、ごめん」
藤真由美がちぃにしてきたことは許せない。
でも、一番許せないのは自分自身だ。
無意識とはいえ俺が全ての原因だったんだから。
「あ、謝らないでくだサイ!!真由美は、ずっと良平センパイのこと調べてました…。どこに住んでる、とか、どこの学校にいるとか、誰が友達か、とか全部…。だから知ってました。良平センパイと千愛センパイが仲良しなことも、真由美に入る余地がないことも。だけど、2人を見れば見るほど羨ましかった!!こんなに当たり前に思い思われてるのを見て、羨ましい反面、恨めしかったんです…」
ついにこぼれた涙は、藤真由美の握った拳に落ちていく。
藤真由美のコンプレックスは、愛されないことだったんだね。
「君なりに、頑張ってたんだね。やり方は間違ってたけど、自分を守ろうとしてきたんだろ??」
立ち上がり、歩み寄る。
「やり直そう、全部。ちぃにしたことも償って、堂々と生きてよ。言ったからには守るよ。君を助ける努力は惜しまない…真由美はどうしたいの?」
「愛されたいッ!!パパとママに!!愛されたいですぅッ~うわぁ~ん!!!」
子供のように泣きじゃくる藤真由美。
きっと、ずっと、心の奥底で燻ってた思い。
親に愛されたいと叫ぶなんて。
今までどれ程孤独だったのかな。
周りに恵まれてる俺には知り得なかった感情。
彼女を助けるために努力をすることが、彼女へのせめてもの俺からの罪滅ぼしだ。
「本当に、ゴメンなさい…。許して貰えるか分からないけど、真由美から千愛センパイに謝罪させてください…」
少し落ち着いた藤真由美はそう言った。
今までが嘘のような姿だ。
気持ちを吐き出せてスッキリしたのかな。
「あ、婚約の件どうしましょう…パパにあんなこと言っちゃって、今更訂正なんて出来ないデス!!すでにマスコミに声かけちゃってるみたいですし…」
「あぁ、その件だけど。そのまま進めていいよ。考えはあるよ」
もしかしたら、全て解決するかもしれない一手がね。


