溺れ愛


はは。


評価は上々みたいだね。


笑えないけど。



「じゃあ婚約していいってコト?」

「ああ、その代わり我が家からは完全に出てもらうぞ」

「…もちろん♪」



不愉快すぎる会話が展開されてるけど。


俺の意思は一体どこかな??



「決まりだ。当面の生活費用はこれで賄いたまえ。藤グループに泥だけは塗るなよ」



そう言いながら藤麟太郎が差し出したのは…小切手。


これで娘でも引き取ってくれと言わんばかりだね。


額は…。


教科書に出てくる一般的な生涯年収くらいある。


こんな大金をぽんとだしてでも藤真由美を押し付けたい、ように見える。



「君の18の誕生日に籍をいれてもらう。婚約発表についてはなるべく早く行うが…」

「真由美は今日のパーティーでもいいヨ♪」



俺は蚊帳の外??




「待ってください」




俺の声に2人の視線がようやくこっちをとらえる。




「俺は今highwoodの新商品のモデルをやることになってます。CMも放映予定です。どうせならCM御披露目の時に発表でいかがですか?」

「悪くないだろう」

「ふふ♪良平センパイがそういうならいいですよ」

「この小切手も、しっかり発表が終えられたらということで」




気味の悪い小切手の返却には成功した。



「じゃあパパ、今度は婚約発表の時にくるネ♪」



藤真由美に腕を組まれ、部屋をでる。


2人で乗り込んだエレベーター。



「良平センパイ、もう後には退けないですよ??」



満面の笑みの藤真由美。


さりげなく腕をほどいて、片手はポケットに。



「ねぇ、本当にいいんだよね?」

「もちろん♪良平センパイが手に入るならなんでも♪」

「なら初めに言っておくよ。俺は一生、ちぃのことだけを愛し抜くよ。俺が君と婚約するのは、そうしなければちぃに危害を加えると君が言ったからだ。それだけは覚えててね」

「…ふふふ。分かりマシタ♪でも良平センパイ、あんまり反抗的だと…。千愛センパイと二度と会えなくなるかもしれませんヨ♪」

「…ちぃを、どうする気だ」

「千愛センパイが、事故に遭っちゃうかも♪って思っただけデス♪」

「…殺す、って聞こえるんだけど?」

「…聞こえてる通りデスよ??」