溺れ愛



「コウさん、いいんですか…?」

「何が?」



はじめは、コウさんに頼るつもりはなかったんだ。



「俺がやろうとしてることは、失敗したらコウさんの会社を、潰しかねないです」



はじめから頼ろうと思わなかったのは、コウさんの会社を危惧してだ。

なにせ、藤グループとの取引があるんだから。



「娘と会社、天秤にかけるまでもないだろ??」



コウさん…。


俺もいつかコウさんみたいな父親になりたい。



「といっても、社員を路頭に迷わせるわけにもいかねーからなぁ。…でもま、俺も全く勝算のないことはしないよ。とにかく良平はイメージモデルとして出来るだけ注目を集められるようなセクシーな身体と表情を手に入れてこい!!その先は大人の仕事だ。てわけで、おーい!竹下!」



ガチャッ



とドアが空いて入ってきたのは




「父さん!?」




俺の父さんだ…。




「なんで、ここに?」

「忘れたのか??父さん、ここの副社長だぞ☆」



それはそうなんだけど、タイミングが良すぎ。



「話もだいたい分かってる」



飲み込みいいんだね、父さん。



「社長、俺の息子が迷惑かけて申し訳ないッス。俺も全力でサポートするんで何卒…!!」



父さんがコウさんに頭を下げてる…。


俺のために。



「竹下家は家族みてーなもんだろ。頭なんて下げなくていい。とにかく、肌磨きについては竹下が適任だ。色々教えてもらえよ、良平」



そんなこんなで今日からは父さんと共に高木家に泊まり込むことになった。


高木家なら、地下にジムもあるからね。


俺の父さんは昔から女装が得意で、その影響かスキンケアも得意。


化粧品を扱っているコウさんの会社ではそのスキルを生かして副社長として働いている。



「んじゃー!まずスキンケアのなんたるかを教えてやる!!」