溺れ愛



目を細めるヨウが、ちぃと重なる。



グイッ


「良くん?」



思わず、ヨウを引き寄せてしまった。



「心配かけて悪い・・・。けど、ちぃを好きな気持ちはずっと変わってないから。むしろ、好きな気持ちが膨らんでくよ。だから・・・ちぃのことを守りたいから、離れた。それだけは信じてほしいんだ。」



頭を二度、ぽんぽんしてからヨウを離した。


真剣な表情で俺をみているヨウ。



「わかった。良くんのこと信じるよ・・・。その変わり、全部話してよね。良くんが姉さんのこと大切にしてるのは知ってるけど、俺にとっても大好きな姉さんだから。俺にも何かさせて」



巻き込んで良いのかな。


まだ中学生のヨウを。


でも大好きな姉を心配しているその姿が、胸を打つ。


高木家は家族愛が本当に強いよね。



「・・・ありがとね、ヨウ。じゃあ一緒に打破する方法を考えてくれる?」



ヨウにちぃのこと頼めれば相馬からも藤真由美からも、離しておけそうだしね。



「じゃあ、早速だけど話きいてくれる?」



桜おばさんに話したように、ヨウにも説明した。



「ふーん??で、そいつは俺の姉さんに危害加えておいてのうのうと生きちゃってるんだね」



部屋のパソコンデスク用の椅子に座りながら、明らかにお怒りモードのヨウ。


そりゃそうか。


俺はヨウのベッドに寄りかかりながら、今置かれている状況を説明。



「で、良くんが招かれたパーティーにその女の父親が来るんだね」

「みたいだよ。だから必死に突破口を探してるとこだ」

「突破口ね・・・元財閥のトップを相手に・・・。八方塞がり・・でもないかも!」



ガタンッ


勢いよく椅子から立ち上がったヨウ。



「どうした?」


「あっちが権力使ってくるんだから、こっちだって権力使ってやればいいじゃん!!」


「権力って、例えば?」



ニヤリとするヨウ。



「第三権力に決まってるじゃん」