溺れ愛



「どうしたら、いいと思う?ちぃを守るためには」



切実な、願い。



「物理的に守るっていうんなら、良平が彼女をずっと煽てて、彼女が飽きるまで・・・もしくは生涯を共にするしかないんじゃないかしらねぇ」

「本気で言ってる??」



桜おばさんの言うことは確かにごもっともだけど。


俺には無理だよ。


ちぃのことは守りたい気持ちに嘘はない。


だけど、それは・・・。



「俺は生涯、ちぃの傍でちぃを守っていくっていう選択肢が欲しいんだ」



相手を見てモノを言えって、思われるかもしれないね。


だけど、絶対に諦められないよ。


ちぃとの未来だけはさ。



「ごめん、桜おばさん。俺は我儘だから、ちぃに関することは一つも譲れないんだ」



俺が藤真由美と生涯を遂げるなんて、まっぴらごめんだ。


その間にちぃが他の男へと攫われて、幸せな家庭を築くとしても。


嫌だよ、そんな姿を見るのは。


好きな女の子が幸せになれるなら、本当はどんなことだってするべきかもしれないけど。


でも、出来ないよ・・・。


ちぃは、ちぃだけは、どうしたって手放せない。


自分でも怖いくらいに、ちぃ一色なんだよ?


ちぃが隣にいないのなら、意味がない。


世界が壊れるのと同じくらいの衝撃で心を引きちぎられるようなものだ。



「わかってるわよ。そんな真剣な顔しちゃって・・・。ただ・・」



急に言いどもる桜おばさん。



「ただ?」


「本当につい先日の話だけど、良平をパーティーに連れてきてくれないかって、タヌキジジイ・・彼女の父親から連絡を受けたの。この、写真の子が確かに良平なら、と」



桜おばさんはデスクの引き出しから一枚の写真を取り出し、俺に見せてくれた。



「同じ、だね」



俺が持ってきた写真と。