溺れ愛



桜おばさんに言われた写真を探すために一度家へと帰ってきた。


昔の写真がたんまり入った箱の中を漁る。



「昔って何歳くらいのを持っていけばいいんだろ・・・ふっ」



何気なくめくっていく写真のほとんどはちぃとの写真で自然と顔が緩んでいく。


これは、ちぃと高校入学の時に並んでとった写真。


こっちは中学の卒業式にちぃがボロ泣きしているときの。


これは小学生のとき、ちぃと初めて二人で遠出をしたときに行った海。


俺の思い出の中には必ずちぃがいるんだ。


家族と一緒にいる時間よりも、ちぃとの時間の方がきっと多い。


こんなに同じ時を過ごしてきたのに、隣にいれない今が寂しいなんてね。


ちぃはどれだけ俺をダメにしてしまうんだろう。


きっとちぃは分かってないんだろうな。


いつだって俺がちぃの手のひらの上で転がされてるってこと。



「誰・・だ?」



今から過去へと遡りながら写真をみていると、ちぃではない女の子と俺との写真に気づく。


俺が小学1年生くらいの時かな。


キッズ用の短パンのスーツに蝶ネクタイをしている俺の横に、ピンクのドレスの女の子。


服装からしてどこかのパーティー?


こんな格好して出るのは桜おばさんの主催するパーティーか、桜おばさんが招かれたパーティーについて行ったときくらいだ。


この写真を持って行ってついでに聞いてみよう。


この女の子が誰なのか。


ちぃ以外の女の子との二人での写真が妙に気になって仕方がない。