溺れ愛



ねぇ、ちぃ。


どんな気持ちで俺の言葉を受け止めていたの?


どんな気持ちで俺と藤真由美のことを見つめていたの?


全ての答えはきっとこの涙。




「本当にバカだね、俺は。情けなくて仕方ないよ」




そっと屈んで、ちぃの寝顔を覗き込んだ。


薄暗闇の中、鼻先と鼻先が触れあいそうな距離。


はっきりと聞こえてくるちぃの寝息。


それすらも俺の心をかき乱すには充分で。


そっと鼻先に・・


ちゅっ


キスを落とした。


ルール違反なのは分かってるけど、どうしても触れたくて仕方ない。


・・・ちぃはきっとまだ分かってないだろうね。


俺がどんなにちぃを好きで好きで仕方ないのか。


俺の頭の中はいつだってちぃのことばかりだよ。


他人に見せたら引かれるくらいにね。


本当はいつだってちぃに触れたくて仕方なくて、ちぃが他の男と話してるのを見るのだって嫌だ。


独占欲の塊みたいなモンだよ。


やっとちぃが俺を恋人にしてくれたのに、キスも数える程度しかしてないし。


本当今の現状ふざけてるとしか言いようがない。


好きだと言い合ってキスをして、これでもかってくらいの甘い日々をちぃと過ごすはずだった。


それなのに、ちぃに言わせてしまった言葉は・・・。





『だいっきらい・・・!』

『良平くんなんてだいっきらい!!』




思い出すだけで苦しい言葉。


だけど、そう言ったちぃの表情が俺以上に傷ついていて、


ちぃの放つ“大嫌い”はまるで“大好き”と叫んでいるみたいだったから。


苦しみの中に愛しさがこみ上げた。




「愛してるよ、ちぃ。だから待っていて」



もう二度と、大嫌いなんて言わせない。


最後に寝ているちぃの唇を奪ってその場をさった。