家に帰ると少し配置が変わっていたが、家は元通りだった。

父がソファーに座っていた。

ごめん…

父がつぶやくと、母は笑顔で

「ご飯でも食べましょう☆」

といった。

その日、なんとなくぎこちなかったが夕飯を食べ終わる頃にはすっかりいつもの家族に戻った。

それからしばらくして、父から「家族がもう一人増える」事を告げられた。

妹は喜び、兄もほっとした顔をしていた。

父の提案で母にサプライズをした。

数日後、いつもの様に夕飯を食べ終わると、父が帰宅した。

「ただいま〜。」

父が言うと母が玄関まで行く。

「おかえりなさい♪ え?」

母が玄関に向かおうとすると兄が止めた。

「いいから。座ってて。」

そう言うと、兄が玄関に向かった。

母は驚いてソファーに座りこむ。

カチッなにか音がした。

今度は私が電気を消した。

なんでもしゃべってしまう妹には内緒だった。

「え?」

母と妹が驚いていると、父と兄がケーキをもって現れた。

なぜか誕生日の歌を歌っている。

「え、誰の?」

母が笑っている。

わけが分かっていないが、妹も歌いだした。

母の前にケーキを置き、母がろうそくを消した。

「え?誰の?なんの?」

母はまだ笑っている。

少し涙目だ。

「赤ちゃんの。ほら、子供たちに話したから。元気な子産んでねって」

父が照れながら言った。


どう登場して良いか分からず、兄に相談したが分からず、なぜかバースデーソングだった。

母は泣きながら笑っていた。

お腹をかかえて笑っていた。

その日の夜、とても楽しく過ごした。

皆、お腹を抱え笑っていた。

その日の夜、とても幸せな気分に浸りながら眠りについた。

そこからしばらくは、いつもの日常だった。

そして、なんとかなる♪が母の口癖になっていた。