大好きな君



曲がり角を曲がったとたん
景色が変わった気がした。


トイレの斜め前の窓に
一人の女の子がもたれて
空を見上げていた。


切なそうな、泣きそうな顔で。


北斗『どうしたん?』


俺は無意識のまま
彼女に話しかけてしまった。


女の子『えっ!?』


北斗『いや、一人でたそがれてたから』


女の子『べ、別に
たそがれてたわけじゃないよ!』


北斗『そう?なら俺の勘違いか。ごめん』


女の子『ううん。謝らんでいいよ。』