「……咲良。あんたは、
騙されて利用されてるのよ。美守にね」
涙溢れて止まらなかった。
やっと出来た女友達だったのに…裏切られるなんて
あの話は、嘘だったの?美守……。
その夜も泣いて過ごした。
翌日。
泣いたせいで顔が腫れて目が充血していた。
鏡を見ても酷い顔だ。
「咲良~舞香ちゃんが迎えに来てくれたわよ?」
お母さんが呼んできた。
「あ、はーい。」
慌てて支度をする。
それを聞いたせいで美守と
どう付き合ったらいい分からなくなっていた。
舞香は、縁を切れと言われたし……。
そうなればクラスに友達は、1人も居なくなる。
また、ぼっちに逆戻り。
だけど、美守とこれからも
上手くやっていける自信がない。
頭の中がグチャグチャだ。
ハァッ……と学校に行くのが憂鬱になってしまう。
外に出ると舞香が待っていてくれた。
「おはよう。良かった
あんたの事だから悩み過ぎて
学校に行けなくなったら
どうしようかと思ったわ」
「……う、うん。ありがとう舞香」
自分でもそう思う。
ある意味行こうと思えるのが不思議。
「とにかく行こう。
早く行かないと遅刻しちゃうから」
「う、うん。」
私と舞香は、そのまま学校に向かった。
しかし最悪な事は、すでに始まっていた。



