まさかの謝罪に驚いた。
どうして謝ってくれるのだろうか?
「あの……どうして……」
意味が分からず尋ねた。
すると
「金本の奴に言われてさ。
その……お前も人の事を笑えるほどの
いい顔をしてるのか?って……」
「ムカついたけど……真実で言い返せなかったし。
その……悪かったな」
言いにくそうに謝ってくれた。
怯えてる所もあるのは、
余程の怖かったのだろうか?
でも……。
「いえ、こちらこそ
急に飛び出してごめんなさい」
私も謝った。
金本君が私のためにクラスに入れる
きっかけを作ってくれた。
睦月君や佐藤君達も心配してくれる。
だから、もう平気だ。
「……そうか……それなら良かった」
安心したように言う男子生徒達。
もうあった事は、忘れよう。
睦月君に嫌われてないと分かったから
そう思うことにした。
しかし最悪な状態になるなんて
この時……夢にも思わなかった。
放課後。
カバンを片付けていると舞香がクラスに来た。
「咲良。一緒に帰るわよ!?」
そう言う舞香の表情は、かなり怒っていた。
な、何故!?
「う、うん。」
恐る恐る返事する。
舞香……怖いよ。



