わざとではないのに…。
あぁ、これで私の高校生活が終わった。
周りにみっともない所を見られて
穴があったら入りたいぐらいだ。
明日からいい笑い者かしら?
するといつの間にか睦月君の出番になっていた。
しかし、彼は…寝ていた。
「おい。次…?そこの寝ている奴だ。起きろ!!」
担任の小野先生が怒鳴った。
すると眠そうに睦月君は、起きて立ち上がった。
「…………。」
……あれ?
黙ったまま何も話さない。
どうしちゃったのかしら?
そうしたら慌てたように金本君が
「睦月~目を覚ませ!?
短くていいから自己紹介しろ」
そう言って呼びかけていた。
すると重い口が開き
「…藤崎睦月。趣味は…色々。
よろしくお願いします」
それだけ言うと軽く会釈して座ってしまった。
表情を1つも変えずに
起こされて機嫌が悪いのか
それともクールな感じなのだろうか?
すると付け加えるように金本君が
「あぁ、コイツ…そういう性格なんで。
別に機嫌が悪いとか言語障害がある訳ではなく
ただの長く会話をするのが嫌いな無口な奴だ。
なので、コイツと会話したい奴が居たら
YESかNoで応えられるヤツで。
ジェスチャーで出来るようなヤツでお願いします」
そう言って説明してくれた。
えぇっ!?



